試合の評価 チームの方向性は見えたが、シュートは僅か6本。
審判 モンテネグロ戦よりはだいぶましだった。
テレビ観戦。日本は立ち上がりからコロンビアの激しいチェックに苦しみ、ペースを握られた。コロンビアはさすがに南米のチームらしく個々のキープ力が高く、パスワークが巧みでなかなかボールを奪えない。日本は稲本と俊輔が本来のコンディションではないように見えた。稲本は繋ぎはまずまずだったものの、持ち味のダイナミックな上下動が見られなかった。また、好から守への切り替えが遅かった。俊輔は自陣でのボールキープにいつもの安定感がなく、失点こそ免れたものの、信じられないようなミスからボールを奪われる場面があった。やはり怪我や疲労の影響だろう。
それでも部分的にはテンポの良いボール回しからゴールに迫る場面もあった。ただ、コロンビアのゴール前の守備はコルドバが出ていなかったとはいえ強力で、なかなかシュートは打たせてもらえなかった。20分過ぎからは右サイドの駒野が何度かフリーになる場面があったが、右足のクロスは警戒されていた。左足でクロスを上げたりシュートを放ったりしたがいずれも精度を欠いた。チームとして意図的な早いサイドチェンジを狙っているのは分かったが、相手の激しい潰しの前に思うようにプレーできなかった。ワントップの高原もマークに苦しみ、起点にはなり切れていなかった。やはりこのレベルの相手になるとトラップの精度が僅かでも乱れるとボールに絡まれてしまう。パスの精度を高める必要があるのは勿論だが、特に相手ゴールが近くなって守備が激しさを増して来た時にいかにワンタッチでボールをコントロールできるかが課題であろう。その意味においては遠藤にしろ、憲剛にしろ、やや不満の残る出来だった。
後半、中田と稲本に替えて今野と羽生を投入すると状況は一変した。相手の運動量が落ちたこともあるが、羽生が積極的に中盤から前線に飛び出す動きを繰り返すことで中盤にスペースが生まれ、日本の中盤の選手が前を向いてボールを受けられるようになった。そして、前線では高原が当たりの強さ生かしたボールキープを見せ始め、ファウルをもらえるようになった。15分には高原が左サイドで相手ボールを奪うと中央にクロスを送る。羽生がスルーすると俊輔から右の遠藤にパス。遠藤は更に右に走り込んできた憲剛にパスを送るがシュートはバーの上。憲剛は一瞬フリーだったが、相手のカバーが早かった。ただ、遠藤から憲剛へのパスは微妙にずれていた。憲剛はもっとどんなボールが欲しかったのか要求しても良いだろう。
日本はこの後も小気味良いボール回しで楽しいサッカーを見せてくれた。後半に限って言えば、オシム体制になってから一番出来が良かったのではないか。ただ、試合を支配しても肝心のゴール前ではシュートまでもって行けなかった。枠内シュートに至っては前半立ち上がりの憲剛のシュート一本だけのような気がする。やはり世界レベルでは攻撃力はまだまだ弱いと言わざるを得ない。高原レベルのFWがあと2、3人は出て来てほしいところだ。また、左サイドも弱い。今野は悪くはなかったが、悪くはなかったという程度の出来では不満だ。勿論、今野は左サイドは本職ではない。Jリーグを見回しても左サイドバックは確かに人材難ではある。個人的には小宮山に頑張ってもらいたいが、まだ力不足は否めない。それでも私が嫌いな三都主と加地が居ないだけで随分ストレス無く試合を見られるようになった。
左サイドで言えば、残念なのは家長がベンチを外れていたこと。高原をワントップに置き、右に水野、左に家長という布陣は是非見てみたかったのだが、アジアカップに期待しよう。いずれにせよ、選手が手応えを口にしているように、オシムがやりたいことの方向性は見えて来たのは間違いない。ただ、アジアカップがどのような結果になるにせよ、2010年のワールドカップに出場し、グループリーグを抜ける為には守備も攻撃もまだまだ力不足であろう。時に強豪国相手に得点を奪うのは至難の業に思える。オシムはこの点については構想を持っているはずだが、どのあたりでそれが明らかになるかは楽しみだ。ただ、それはワールドカップ予選を突破したあとなのかも知れない。

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